わたしが行った7カ国と各国の街はこちら。
- オランダ(4泊)ハールレム、アムステルダム、ロッテルダム
- ベルギー(2泊)ブルージュ、ブリュッセル
- フランス(3泊)ストラスブール、コルマール
- ドイツ(4泊)フランクフルト、マインツ
- イギリス(5泊)ロンドン
- ポルトガル(5泊)リスボン、シントラ
- スペイン(5泊)バルセロナ、シッチェス
行きと帰りのフライト時間を含めてちょうど31日間の旅。25日目の記録です。
「サグラダ・ファミリア」に行こう
昨日は徹夜での観光で疲れ切り、17時に就寝。
一夜明け、観光できるほど体力は戻ってきていた。普段は7~8時間しか寝ていないのに、13時間も眠り続けたのだからよっぽど体に疲れが溜まっていたのだろう。「健康第一」と改めて気がついたバルセロナ1日目。
2日目の今日はサグラダ・ファミリアに行こうと考えていた。
ネットで事前に購入していた5日間の交通機関乗り放題チケット「Hola Barcelona(オラ・バルセロナ)」。駅の販売機で購入番号を入力するとチケットが発行された。
電車、バスなどが乗り放題なので。たった1駅分でも歩かずに体力温存をする予定だ。
電車でまず向かったのは「サグラダ・ファミリア」
ネットで入場チケットを購入しようとするとなぜかエラーが表示され、買うことが出来ない。何回も試しても同じだったので、直接スタッフさんに聞こうと思い立ち寄った。
まだ朝10時というのに、サグラダ・ファミリア周辺は渋谷のスクランブル交差点ほどに人が集まっていた。
「ネットでチケットが買えないんですけど、どうしたらいいですか?」
人をかき分けてやっと見つけたスタッフさんにエラー画面を見せて聞いてみる。
「あぁ~、エラーになるんですね。ここに”サグラダファミリア”っていうWi-Fiがあるから、それにつないでもう一度やってみて」
Wi-Fiにつないでからもう一度試してみると問題なく表示された。運がいいことに、今日夕方からの枠がちょうど残り1人分だったのでそのままチケットを買った。
エラーが出ていた理由は分からなかったが無事にチケットが買えて一安心。サグラダ・ファミリアを含め、ガウディ建築の入場チケットは売り切れている日もあったのでラッキーだった。
バルセロナに来た1番の理由
オランダ、ベルギー、ポルトガルは「行ったことないから」
ドイツ、イギリスは「友だちがいるから」
今回のヨーロッパ周遊はフワッとした理由で行くところを決めていたが、バルセロナは自転車プロロードレースの「ブエルタ・ア・エスパーニャ」を見たいと思って来た。
自転車界隈では有名なレースなのだが「ツール・ド・フランス」と同じくらいのレベル、といえば伝わりやすいだろうか。
といってもわたしも自転車レースに詳しいわけではない。趣味でロードバイクに乗る程度でレースに出る選手も、ルールも詳しくは知らない。それでも自転車競技が本場のヨーロッパで、しかもちょうど旅行をする日程でレースが開催されるのを知って、「見に行きたい!」と思ったのだ。
スペインを何日間もかけて走るレースだが、初日と2日目はバルセロナ市内が会場となる。明日が初日だ。
もう設営などの準備が始まっているだろうと思い、スタート付近を散策しに来た。
ビーチ近くのスタート地点周辺ではトラック、スタッフさんが設営の準備を始めていた。
自転車に乗るよりもビーチで泳ぎたいと思わせる真夏のバルセロナだが、有名なレースだけあってロードバイクに乗って様子を見に来ている人もチラホラといる。
会場の写真を撮っていると、ロードバイクに乗ったおじいさんに「写真を撮ってくれますか?」と話しかけられた。
60代後半~70歳くらいだろうか。ロードバイクの後ろには大きな荷物入れが2つかかっていたので、かなり距離を走ってきたように見える。
「どこから走ってきたんですか?」
気になって聞いてみると、なんと1か月近くかけてドイツからスペインまで走ってきたらしい。おじいさんの日に焼けた肌を見ると納得できた。
手渡されたデジカメで写真を撮ってあげると、颯爽とロードバイクにまたがり、バルセロナの街中に消えていった。
帰る途中にグッズが売られていたので立ち寄ってみた。店員さんが全員半裸なのだったが「Official」と書かれているので公式グッズなのだろう。
わたしよりも自転車レースのファンである叔父。スペインでレースを見ようと思っているという話をしていたので、どのグッズが欲しいかLINEで聞いてから買うことにした。
店員のおじさんに「明日もグッズ販売しますか?」と聞いてみたが英語が伝わらない。代わりにGoogle翻訳を使いスペイン語を見せると「Si!(はい)」とのこと。
叔父からの返信を待って明日グッズを買いに来ることにした。
生ハムと生ハム
レース自体は明日からなので再び観光に戻る。
次に向かったのは「サンタ・カテリナ市場」
チーズ。
オリーブ。
お昼ごはんの時間だったので何か買って帰ろうかな、と思いながらじっくりとマーケット内を見て回っているとお肉屋さんのおじさんに声をかけられた。
トレーに出ている生ハムを指さしながら何か言っている。スペイン語だったので何て言っているのか分からなかったのだが、「味見をしていって」と言っているようだ。
10種類ほどの生ハムの中からどれを味見させてもらおうか考えていると「これもどうぞ」と、おじさんがワインを差し出してきた。
残念なことにわたしはアルコールがあまり好きではない。しかし、おじさんが目の前で目を輝かせながら味の感想を待っていているという状況で飲まずに返すわけにもいかず、小さなワイングラスをショットのように一気飲みした。
このヨーロッパ旅行でワインをもらったのは2回目。ヨーロッパでお酒が飲めるとまた違った楽しさも味わえたかもなぁと想像しながらまた生ハムを口に運んだ。
日本に入国するときは肉製品の持ち込みが規制されている。つまり、いくら生ハムが美味しくても生ハムを持って帰ることはできないということだ。そのことを思い出し、スペインにいる間にたくさん食べておくことにした。
わたしは生ハム1パック、そして焼くだけでできるハンバーグのお肉を購入。
名称:サンタ・カテリナ市場
住所:Av. de Francesc Cambó, 16, 08003 Barcelona, スペイン
ハンバーグと一緒にサラダも食べたいと思い、スーパーに立ち寄った。
野菜だけ入ったかごを持ってレジに向かっていたのにお菓子コーナーで見つけてしまったのだ。
「生ハム味のポテトチップス」を。
普段はあまり食べないポテチ。しかし旅行となると話は別。しかも「生ハム味」という何とも興味をそそるポテチを通り過ぎることはできなかった。
ホステルに戻って、生ハム、そして生ハム味のポテトチップスを交互につまみながら、サグラダ・ファミリアの予約時間まで時間を潰した。
圧巻のサグラダ・ファミリア
スマホでチケットを見せ、厳重な荷物検査を通って入場。
1882年に着工した教会だがまだ完成していない。1926年にガウディが亡くなってからも工事は続き、100年近く経つがてっぺんには工事のネット、建築のための機械が見える。
完成予定は2026年と言われていたが、コロナ禍で「工事が中断してしまったこと」、「観光客が減ってチケット収益が減少し予算がとれなかったこと」が原因で、2026年に完成するかも怪しいと言われているそうだ。
入った瞬間、息を飲んだ。夕焼けの光が差し込むステンドグラス。外観から想像できないほど、中は明るかった。
「ガウディが最初から最後まで建てた教会」というよりも「ガウディの発想を元に、”ガウディならこう作るだろう”とたくさんの人が想像しながら作っている教会」だと思う。
ガウディが亡くなった後に起こったスペインの内戦で、設計図などがすべて燃えてなくなってしまったため、ガウディの弟子や他の建築家たちが僅かな資料をもとに「ガウディならこう作ったはずだ」と、考えながら作っていた(今も作っている)そうだ。
柱のデザインも、ひとつひとつガウディ特有の建築技術が使われているらしい。
夕方の時間はちょうど赤いステンドグラスに光が指す時間だった。入る時間によって雰囲気も違ってくるだろう。
並べられたイスに足かけみたいなのがついていて「何のためだろう」と思っていたら、ちょうどお祈りをする人が膝をついていた。膝をつく用だとは思ってもいなかったので新しい発見。キリスト教の人にとったら当たり前なのだろうか。
今は3Dプリンターなどの最新技術を使って建築を進めている。
実を言うと、バルセロナに来るまでサグラダ・ファミリアのことも、ガウディのことも名前を聞いたことがある程度で詳しくは知らなかったのだが、やはり”バルセロナの顔”というだけあって、(入場料が高くても)見る価値はある。
日本人との不思議な出会い
サグラダ・ファミリアからホステルに戻ると、正面玄関の前にスーツケースを持った男の人が立っていた。
「わたしもここに着いたとき、扉の開け方が分からなかったな」と数日前の自分を思い出して、代わりに扉を開け、一緒に中に入った。
中に入ると次は何階がホステルなのかが分からない様子。スーツケースを持っているのできっとわたしと同じホステルに行くのだろうと思い、声をかける。
「Are you going to Hostel?(ホステルに行きますか?)」
すると、想像していなかった答えが返ってきた。
「日本人ですか?」
なんとその男の人も日本人だった。
「え!日本人です。・・・え、日本人ですか!?!?びっくり!」
のちのち話をしてみると、イギリスとのハーフだそう。見た目が完全に海外の人だったので(見た目で判断はしないようにはしているが)、まさかスペインのホステルで、日本人ではないと思っている人から訛りのない完璧な日本語で話しかけられるとは思ってもいなかったので、一瞬、脳にエラーメッセージが飛び交った。
少し立ち話をして、わたしは冷蔵庫に買ってきた食品を入れに、彼はチェックインをしに向かった。
その数分後、また共用スペースで再会して、また少し話しながらそれぞれ自分の部屋に向かったのだが、なんと部屋も同じだった。
割と部屋数が多いホステルなのに、なんとも奇遇である(笑)
わたしがホステルのキッチンで夜ごはんを作っているとまた彼が通りかかった。どうやらバルセロナの夜の街に繰り出すらしい。
「気をつけて楽しんできてください~」
日本語で誰かを送り出すのは久しぶり。なんだか不思議な、面白い出会いである。
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