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ニュージーランド南島~10日間の女一人旅(2)クライストチャーチまで24時間のフライト

ニュージーランド南島~10日間の女一人旅(2)クライストチャーチまで 旅行記

10日間、女一人でニュージーランド南島を旅してきました。

わたしが行った街はこちら。

  • クライストチャーチ
  • テカポ
  • ワナカ
  • マウントクック
  • クイーンズタウン

行き帰りのフライト時間を含めてちょうど10日間の旅。1日目の記録です。

クライストチャーチまで24時間のフライト

体の前後に登山用リュックを抱えて空港に向かう。

10日間の旅なのに手荷物だけで行こうとしたせいで、2つのリュックはパンパンに膨れ上がっていた。今にもはち切れそうなリュックを担いで空港行きの電車に乗っているわたしは、誰が見てもバックパッカーに見えるだろう。

東京は真夏だが、ニュージーランドはまだ冬。

歩いているだけで汗ばんでしまうほどの暑さだったが、リュックの中に詰め込んでいたパーカーやフリースを引っ張り出してそのまま着込んだ。

まずは9時間弱のフライトでオーストラリアのゴールドコーストまで行き、そこからニュージーランド行きの飛行機に乗り継ぎをする。

チェックイン時に自動で割り当てられた座席は通路側の席だ。続々と乗客が乗り込んできて、わたしより少し若く見える女の子が隣の席に腰かけた。

「前方の座席が空いております。座席の移動を希望されるお客様は移動していただくことができますが、一度乗務員にお声がけください」

ほどなくして機内アナウンスが流れた。

通路から前をチラッとのぞき込んでみると、確かに前方の席はガラガラだった。

「ん?声かけたら好きなところに移動していいってこと?」

アナウンスを聞いたわたしは思わず声に出してツッコんでしまった。

テレビを見ているときに独り言でツッコミを入れてしまったり、動物と触れ合うときに話しかけてしまったり、考えていることや思っていることが自然と声に出てしまうのはわたしの悪い癖だ。

「前のほうって席空いてるんですか?」

幸い、わたしの言葉を聞いた隣の女の子が怪訝な様子も見せずに反応してくれた。

「観光ですか?」

「ワーキングホリデーです」

「ワーホリなんですね〜。ワーホリってビザすぐに取れましたか?」

「結構すぐに取れました。旅行ですか?」

「旅行です。実はオーストラリアは乗り継ぎだけで、ニュージーランドに行くんですよ」

ワーキングホリデーでオーストラリアに長期滞在をする予定だという彼女は、まずはオーストラリアを観光しながらまわり、その後はオーストラリアで仕事を探すか、日本に帰るか考えるらしい。

雑談しているうちにシートベルト着用サインが消えたので、わたしは隣の彼女に別れの挨拶をして席を移動した。

ゴールドコースト行きジェットスターの機内

移動したのは席は横3席、すべて空席だった。

ラッキー!!

身長152センチで小柄なわたしでさえも、飛行機の狭い座席にずっと座っているのはツラい。肩こり、腰痛、寝不足…。飛行機を降りる頃にはいつもトリプルパンチが襲ってくる。

9時間弱のフライトだったが、横に誰もいなかったおかけで、何も食べず、目を瞑っているとあっという間にゴールドコーストに着いていた。

9時間ぶっ続けで眠るなんて小学生以来なんじゃないか。脳がボーッとした状態のまま飛行機を降りる。

飛行機から降りてすぐの所に立っているスタッフさんが、ニュージーランドへ行く人を呼び止めていた。

「ニュージーランド行きます!」

「名前は?」

わたしの名前を伝えると、タブレットで検索し始めた。

「ん〜と、リストにあなたの名前がないわね。NZeTAは申請した?」

”NZeTA”とはニュージーランドに行く際に必要な電子申請だ。もちろん、わたしも出国前にちゃんと申請していたので、日本でインストールしておいた公式アプリでNZeTAの電子証明証を見せた。

「そのままスマホ貸してくれる?ちょっと確認してくるからここで待ってて」

同じ飛行機に乗っていた人たちはもう誰もいない。スタッフさんにも置いていかれ、スマホも持っていかれ、ひとりポツンと待たされた。

ゴールドコースト空港

ひとりだとこういう時に心細い。ニュージーランドに行けないかも…。このままオーストラリアから日本に帰らされるかも…。と不安が頭をよぎる。

少ししてスタッフさんがタブレットを見ながらこちらに戻ってきた。

「確認できたから行っていいわよ~」

あー、よかった、と肩をなでおろした。ドキドキしながら待っていたわたしとは正反対な明るい声のスタッフさんに出口まで連れていかれて、無事に乗り継ぎターミナルへ。

ゴールドコーストでのトランジットは3時間。

搭乗ゲートを確認しようとモニターを見ると、「Status(状況)」が「Relax(落ち着いて)」になっている。

ニュージーランド南島~10日間の女一人旅(2)クライストチャーチまで

若い頃にバックパッカーでオーストラリア一周を旅していた母曰く、オーストラリアには自由奔放でマイペースな人が多いようだ。確かに、今まで行った国でこんな表示は見たことがない。

日本人の中でもせっかちで時間に厳しいタイプであるわたしは、肩に力が入ったり、気を張っていることが多い。小さいことは気にしないで、もっとゆるく生きられたら楽なのに、と思うこともある。もしかすると、わたしはオージーの「リラックス方法」を身につけたほうが生きやすくなるかもしれない。

「この旅ではいつもよりリラックスした時間を過ごしたいなぁ」

そんなことを思いながら、さっそくリラックスしようと思い、ターミナル内にあるシャワー室でシャワーを浴びることにした。

ゴールドコースト空港トイレの個室一番奥にあるシャワー室

荷物でパンパンなリュックに入っていたシャンプーやボディソープを取り出して、全身を洗ってスッキリ、サッパリ。長いフライト後のシャワーってなんであんなに気持ちいいんだろうか。

シャワー後は朝ごはんを食べに、カフェへ向かった。

機内食がついていなかったので、機内では日本から持ってきたおやつを少し食べて過ごしてきたのだが、さすがにお腹はペコペコ。

カフェでクロワッサンのホットサンドとカフェラテを注文し、ホッと一息ついた。

ゴールドコースト空港での朝ごはん

次はニュージーランド行きの飛行機に乗り継ぎ。

クライストチャーチ行きの機内の中でCAさんから税関申告書が配られた。英語の質問を読みながら記入していたのだが、ひとつの質問でペンが止まってしまった。

「Prescribed medicine」という単語の意味が分からなかったのだ。

ネットがない機内ではスマホで意味を調べることができない…。どうしようか…。

質問の意味が分からないまま答えを書いて入国できなくなってしまったら大変だ。思い切って隣に座っていた人に「これってどういう意味ですか?」と聞いてみた。

「医者からもらった薬かどうかって意味よ」と親切に教えてもらって無事に解決。

飛行機を降りてからスマホで調べてみると「Prescribed」は「処方された」という意味だった。この旅で新たに覚えた単語、第一号。ついでに「Prescription」は「処方箋」という意味。

オークランドに到着し、税関で申告書を提出すると、税関スタッフさんから直接「アウトドアで使ったものは何か」「食べ物は何を持っているか」などの追加質問を受けた。

「ジャケットと靴」と答えたら特に問題なく入国できたが、物によっては持ち込めないものもあるらしい。自然が多いニュージーランドでは、環境を守るために検疫が厳しくなっている。

オークランド空港

次は南島のクライストチャーチ行きに乗り継ぎをしなければいけないので、国際線ターミナルから国内線ターミナルへ移動する。ターミナル間を走っている無料シャトルバスの乗り場をスタッフさんに聞いてバスを待っていたのだが、15分くらい経っても来ない。時刻表もない。

同じ場所でバスを待っているご夫婦と一緒に「いつバスはくるのかなぁ」「あのバスがシャトルバスかなぁ」と話し始めたときに、ちょうどバスがやってきた。

オークランド空港でのトランジット4時間は、ブログを書いて時間をつぶした。

本当はノートパソコンを持ってきたかったのだが、重量オーバーだったので断念。仕方なく小さなスマホで文字を入力するが、やっぱり文章を打つのはパソコンのほうが捗る。ブログを書いていると外から鳥が飛んできて人が落としていった食べ物をつまんでいる。日本ではあまり見かけない光景を楽しみながらブログを書き進めた。

オークランドからクライストチャーチまでは体感1時間で到着。

そして空港から外に出てみるとビックリ!
なんと牧草の香りがするのだ。

ニュージーランドは人よりも羊の数が多いとは聞いていたが、まさか空港から出てすぐにそれを実感できるとは思わなかった。外は真っ暗、車社会なので歩いている人は私以外に誰もいないという寂しい状況だったが、牧草の香りで明日から本格的に始まるニュージー旅に期待する気持ちが高まった。

夜遅くで空港のレストランもスーパーも閉まっていたので、この日は仕方なくマクドナルドでラップサンドとフライドポテトを注文してお腹を満たした。

予約していた空港近くのドミトリーまで歩き、部屋に入るとアジア人の女性が荷物を整理していた。

「韓国人?」

どうやら韓国人のその女性から英語で尋ねられたので「日本人です」と答えたのだが、実はわたしは韓国語が少し分かる。

「ニュージーランドは韓国人の方が多いみたいですね」

「え、韓国語分かるの?!」

わたしが韓国語で話しかけると、とても驚いた様子で、でも嬉しそうなリアクションをしてくれた。

そのお姉さんはニュージーランドの旅行最終日で、明日クライストチャーチから帰国するらしい。

美味しかったハンバーガー屋さん、オススメのお土産などの情報を色々と教えてくれたり、
もう使わないから、とボディソープを譲ってくれたり、
大きくてわたし一人じゃ食べきれないと思って、とサーモンをわざわざ半分に切って分けてくれた。

わたしの韓国語は簡単な会話が分かる程度のレベルだが、”相手の母国語が分かる”というのは相手にリスペクトを持つ”ということにつながる気がする。

コミュニケーションを取ろうと思ったとき、相手に対するリスペクトの気持ちは必ずプラスになると感じた出来事だった。

シャワーを済ませたわたしたちは、ベッドに腰かけ「明日気をつけて帰ってください」「明日から楽しんで」という言葉を交わし、眠りについた。

明日から本格的に旅がスタートする。

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